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【今更レビュー】マッチ箱カメラ SONY RX0M2の思い出

RX0 II

マッチ箱ほどしかない小さなカメラRX0M2。
思い出––––––という時点で皆さんはお気づきでしょうが、私は今、このカメラを持っていません。困窮していた私は、新しいカメラを買うための資金に止むに止まれぬ事情でこの素晴らしいカメラを手放さざるおえなかったのです。

Light Roomで整理していたRX0M2の写真

先日、過去に撮り貯めた写真のフォルダを整理していた時、このカメラで撮った沢山の写真が出てきました。その写真を見ていると、いつも使っているG9 ProやX100Vとも異なる違いがあることに気づきました。これらの写真は、このカメラでしか撮れない写真だったということも。

RX0 II 斜め
私が持っていた生前のRX0M2

なにか凄く当たり前のような事を言ってるように聞こえるかもしれません。でも「一眼やコンデジとスマホの写真って今そんなに変わらないんでしょ?」っていう謎の風潮がある今だからこそ、その違いを知ってもらいたい。ですので、今日はこの小さなカメラと過ごした思い出と、このカメラの素晴らしさを知ってもらうため、撮り貯めた写真を元に語って行きたいと思います。因みに今回は記事内で絶対アクションカメラと比較しません。RX0M2はスチルカメラだから。

RX0M2を使って分かった凄いところ

RX0 II
マッチ箱のようなRX0M2

RX0M2を使っていた分かった凄いところは三つある。これだけは言わせて欲しい、このカメラは最強のスナップカメラであると。

一つ目、携帯性が良すぎて凄い

RX0M2で撮ったバイク
RX0M2で撮った私のバイク。ポッケから取り出し手袋のまま撮影できた

一つ目は携帯性の良さ。自分はバイク乗りなので、乗っている間は常に手袋とヘルメットを装備しており、降りてもすぐに撮影というわけにはいきません。また、荷物の持ち運びに苦労するバイクでは、一眼はいわずもがな、コンデジですら嵩張ってしまう問題がありました。

RX0M2で撮った川沿いの道
道路脇にバイクを止め、そのまま撮影できた

RX0M2はそういった問題を見事に全てクリアしてくれました。余裕でポケットに入るマッチ箱程度のサイズ感。大きなボタン類は電源やシャッター、AF操作を手袋のままでもしっかりできる。最近は手袋があっても操作できるスマホはあるけど、ここまで快適なのは物理ボタンのあるRX0M2だからこそだよね。

RX0M2で撮った田舎の道路
田舎の綺麗な風景、ここまで全てオートで撮影

ヘルメットを被ったままだって、なんならバイクに跨ったままだって、ポッケから取り出し背面モニターを確認したら、シャッターを切るだけで美しい思い出が量産されていく。操作性だけでなく、防水防塵で耐衝撃の頑丈なボディは、雑にポッケから出し入れしても傷一つつかず、ハウンジングなしで水深10mまで耐える耐水性で、どこに持ち出すにも困らなかった。

二つ目、1インチセンサーによるダイナミックレンジのある美しい描写が凄い

佐田岬灯台
レタッチで白飛び黒潰れを軽減した、ダイナミックレンジが広いのでレタッチしやすい

RX0M2は総画素数2100万画素、有効画素数1530万画素の1.0型積層センサー(1インチセンサー)を積んだスチルカメラです。形状から比較されやすいGoproやスマホ、アクションカムのセンサーは1/2.3センサーですが、RX0M2の1インチセンサーは実に4倍近い大きさがあります。

佐田岬の砲台跡
レタッチで意図的に自然な白飛びを発生させ、より神秘的に見えるようにした

このセンサーサイズの違いは、主にダイナミックレンジと呼ばれる写真データの明るさ情報に影響します。ダイナミックレンジが広いほど白飛び、黒つぶれが起こりにくく、レタッチでそれらを補正しやすくなるんです。

夕闇の漁港
夕焼けの漁港、日が沈んだ後に微かに残る夕焼けが綺麗

RX0M2はこの大型のセンサーを積むことによって、ノイズの少ない綺麗な絵を撮影することが可能になっていました。

信号機を俯瞰で撮影、夕焼けが綺麗に撮れている

このように1インチセンサーでは低照度下でも美しくディティールを残したまま撮ることができる。昨今のスマートフォンでも出来ると思う人はいるだろうが、まあそこは実際に試して見て欲しい。自分もできると思ってました…夜景が綺麗に撮れることを歌ったスマホを試すまでは…(遠い目)。

三つ目、威圧感の無い形状とバリアングルモニターが凄い

地面すれすれから撮影、屈んでバリアングルから画角を決めて撮った

このカメラ、本当にスナップが撮りやすいんです。ポケットから取り出して、持ち替えたりすることなくワンアクションで起動できる。おまけにRX0M2から搭載された背面バリアングルモニターのおかげで、どんな角度でも難なく撮れてしまう。

とんこつラーメン
店内は薄暗かったが、1インチセンサーなので綺麗に撮れる

起動が非常に早いため、このようなランチフォトだってお手の物。スマートフォンのようにカメラアプリを起動する手間もなく、撮ってすぐポッケに直行だ。これならラーメン屋の頑固親父に「早く食え!」と怒られる心配だってないだろう。また、大きな特徴として、このカメラは一見すると何なのかよくわからない。多分、初めて見た人ならカメラとさえ気づかず、ガジェット好きならアクションカメラ、バブル世代ならポケベルと答えるだろう。とにかくカメラっぽく無い形をしている。

夕暮れ時の道路
街の方に沈んでいく夕日をスナップ

一眼で街中を撮影していると、カメラを下ろすまで射線の外で待たれたり、構図に入れるつもりがなくても露骨に逃げられたりした経験はないだろうか。一眼やコンデジ、昨今ではスマートフォンですらそういう撮ってる威圧感を与えてしまうものだが、このカメラに至っては全くそれがない。スナップする方もされる方にも、心理的負担を与えることなく撮ることができるのは非常に有り難かった。

お願い、帰ってきてRX0M2…

道後温泉をスナップ

さて、以上のことからこのカメラが最強のスナップカメラだということをお分かりいただけただろうか。発売から既に1年が経っているが、今でもこのカメラを上回るものは出ていない。

お土産物屋の店頭をスナップ

ここまで褒めておいてなぜ売ったんだと言われそうだが、そこは止むに止まれぬ事情があったので許して欲しい…だって欲しいカメラがあったんだもん!

改装中の道後温泉をスナップ

まあ決定的な理由は他にもカメラ性能の高いハイエンドスマホを買ったからだったりはするんですが、やっぱり長く使ってみるとなんだかんだでRX0M2の方に軍配が上がる事の方が多かった。ちょっと判断が早すぎたんです。ほんと俺のバカ。

佐田岬灯台
佐田岬灯台を撮った。ちっこくて取り回し易いからすんごい構図で撮れる

そんなこんなで今筆者は絶賛後悔中です。興味がある人は手に取ってみてはいかがだろうか。防水防塵なのでこれからのシーズンにもってこいのRX0M2は、既に楽天の方では納期3週間待ちになってました。発売から1年も経ってるのに3週間待ちて…人気再燃してるじゃないの。お願い…帰ってきてRX0M2!

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