こんにちは。フモトです。
前回の記事を読んでいただいた方の中には、ストックフォトについてご興味を持っていただいた方もいるんじゃないでしょうか。前回の記事を読んでくれた方も、記事は読んでないけどストックフォトを始めたいって方にも、前回同様、きっとお役に立てるかと思います。
という事で、今回は信頼できるストックフォトサービスの選び方について解説していきたいと思います。もし「ストックフォトって何やねん」って方がいらっしゃいましたら以下の記事で詳しくご紹介していますので、是非そちらをご参照ください。
写真で稼ぐ!ストックフォトの始め方以下目次
- 本当は怖いストックフォトサービス
- 信頼できるストックフォトサービスの条件
- 筆者のオススメストックフォトサービスはここ!
- まとめ
目次
本当は怖いストックフォトサービス
今回のテーマは信頼できるストックフォトサービスの選び方なのですが、それは一体どういう意味なのでしょうか。これから始めようという方には少々重〜いお話になりますが、お金になる業界では契約トラブルも少なくありませんので、是非初心者の皆さまにはその事例を知っておいて頂きたいところ。おやおや?ちょうどフモト君がストックフォト初心者のA子さんとストックフォトサービスについてお話しているようですが…
A子さんストックフォトを始めるみたいだね。
どこに登録したの?
業者なんて全部一緒でしょ?
だからTVで紹介されていた◯◯なら有名で安心だし、沢山売れるって評判だから登録したわ。
なるほど、ところでさっきダイソーで撮影用の小物を4つ買ってたようだけど…
だって売れる写真を撮るには小物が必要だもの。
沢山売れてくれればすぐに元は取り返せるわ。
えーと、自分ShutterStock※で一番売れた月が40枚なんだけど。そっちの報酬単価1枚3円固定だっけ?大丈夫?
※世界最大のシェアと会員数を誇るストックフォトサービス。報酬単価は(1枚25円〜)と低いが数あるストックフォトサービスの中でもトップクラスに売れやすいと評判。2020年6月から報酬単価が(1枚10円〜に)引き下げられた。因みにフモト君はShutterStockに1200点の写真を投稿しており、2020年3月の売上枚数は過去最高の42枚(1枚25〜2100円、売れ方で報酬単価が異なる)でした。
大丈夫!だって◯◯は何度でも無制限にダウンロードできるから儲かるって沢山の人がなぜか◯◯のアフェリエイトリンクが貼ってあるブログで書いているわ!無料でダウンロードできるんだから、有料のサイトより沢山売れるわよ!
そこの無料ストックフォト、自分はデザイナーとして利用してるけど、無料会員だと制限厳しくて1日3枚しか落とせないよ…。あと、有料で無制限ダウンロードしてた時あったけど、ダウンロードする頻度は有料のサイトとそんなに変わらなかったけどね。だってストックフォトを利用するシーンって限られるでしょ?
んもう!悲観的な事ばかり言わないでよ!公式が出してる換金7月ランキングトップの人なんて今月84万円も引き出してる人がいるのよ!
まってまって、1枚3円固定でしょ?
28万枚も売れたって計算になるんだけど…。
総務省国勢調査(2005)では全国で16万4千人しかデザイナーいないけど、全国のデザイナーがその人から写真を1.7回以上ダウンロードしたってこと?あと、ランキングトップで80万円って逆にかなり少ない気がするんだけど…トップの人って大体が本業で活動してる人だからね。もし1ヶ月の報酬でなかったらそれこそ危険だよね。
ええ…なんだか心配になってきちゃった。売り上げを引き出してから投稿した写真は別のストックフォトで売ることにするわ。
あれ、◯◯って投稿した時点で会社に著作権を譲渡してたよね。もう君の作品じゃないので勝手に売ったら訴えられちゃうよ。あと、最低引き出し金額は5000円だったと思うけど、1700枚以上も売れたの…?
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※このお話はフィクションです。実在する団体、人物とは一切関係がございません。
契約書をきちんと読まずにTVや宣伝の情報だけで信用してしまったA子ちゃんは、これまでに撮影した大切な写真の権利を知らず知らずの内に全てストックフォトサービスに譲渡してしまっていたのでした。
信頼できるストックフォトサービスの条件
さて、先ほどのケースも踏まえ、皆さんがストックフォトサービスと契約する際、どのような条件に気をつければよかったのでしょうか。また、信頼できるストックフォトサービスとは何なのかを考えていきましょう。
著作権を譲渡するということは一体どういうことなのでしょうか。譲渡してしまった例として、たとえばあなたがこれまで撮り貯めた写真で展示会をしようと思った場合、あなたが作成者であっても著作権を譲渡した写真は使用することができません。当然、他のストックフォトサービスでの販売や、あなたの写真集、あなたのHPへの掲載、twitterのサムネイル使用など、商用、個人用途にかかわらず、如何なる使用も一切できなくなりますし、もし行った場合は撮影者のあなた自信が著作権侵害となって処罰される可能性があります。
写真はあなたの作品であって、あなたの思い出でもある大切なものです。ストックフォトサービスはあくまであなたの作品を代理販売してくれる業者という立場であるということを忘れてはいけません。たとえ1枚数円で写真を売っていたとしても、思い出やプライドまでは売らないようにしましょう。
ストックフォトサービス業界は現在、熾烈な価格競争が起こっています。コントリビューターの敷居が下がり、多くの人が参加するようになってから、その傾向は顕著に出ています。ほんの数年前までは写真は1枚数万円、報酬でも1枚数千円程度はあった額は、定額販売サービスの台頭によって今やなんと業界平均で1枚25円まで下がってしまいました。また、悪い事にストックフォトサービスには組合も保証もないため、報酬額はサービス側が自由に設定できてしまいます。
本来であれば私たちカメラマンは様々な経費を払って写真を撮影します。スマートフォンや一眼カメラなどの機材費、交通費や撮影用の小物の出費、スタジオ使用料にセット、編集などの人件費、かかる費用は大小あれど、プロのカメラマンからお小遣い稼ぎの主婦やアマチュアに至るまで、撮影のための出費は避けられるものではありません。信頼できるストックフォトサービスとはカメラマンの負担を軽減し適切な報酬を支払えているかという一言に尽きます。
さて、適切な報酬額がどの程度かと気になる方もいらっしゃると思います。販売方法によって具体的な金額は異なるため、具体的な金額を出す事は難しいですが、以下のチェック項目を満たせるストックフォトサービスであれば、そこまで悪くない条件と言えるでしょう。
- 写真定額販売の報酬は最低でも1枚25円以上あること
→2020年7月16日時点での業界平均。これを下回るのは危険。 - 写真定額販売の他、単品販売もできること
→単品報酬は月の報酬の6割を超えます。定額制しかない会社は×。 - コンペティション(競争・競売)形式で無いこと
→当選しないと報酬が受けられないシステム。単価は5000〜1000円と高額なように見えるが、ほとんどの人は報酬を受けられず、写真だけ回収されてしまう。コンペティション販売は基本的に会社しか得しないシステム。
これらは2020年7月14日時点の基準です。現在、ストックフォトサービスは非常に熾烈な価格競争を行っている真っ最中なので、今後どのように変化していくかは想像もつきません。しかし、私たちカメラマンも悪質な会社に食い物にされてしまわないよう、正しい知識を仕入れ、自己防衛することを忘れないようにしましょう。
筆者のオススメストックフォトサービスはここ!
現時点で一番熱いストックフォトサービスはここ!
著作権は投稿者保有のままでよく、定額制最低報酬額が50円〜と平均の2倍なのに加えて単品購入される場合が多い。尚且つAdobeは定期的にコントリビューター(投稿者)に向けてPhotoshopなどの製品を提供するキャンペーンを行っています。Adobeは自社製品のユーザー=投稿者という関係になるため、他社ストックフォトサービスのように投稿者へ露骨な報酬の減額を行ったりせず投稿者に対して手厚い保証を行っています。このため、報酬配分はストックフォトサービスの中で現在トップクラスと言っても過言ではありません。その人気は今年6月にShutterStockが報酬減額によって炎上した際、投稿者フォーラムで移籍先をAdobe Stockを名指しするユーザーが相次いだほど。
ベタ褒めだけでは私のサイトのポリシーに反するので、デメリットもご説明しておきます。それはAdobeStockは他社ストックフォトに比べて作品のクオリティや肖像権、著作権に関する作品の審査基準が高くなっていることです。このため、審査基準を正しく理解していないと、投稿した写真のほとんどが審査落ちすることもあります。この辺りの審査基準については、また別の記事でご紹介しようと思いますので、ご興味のある方は是非次の記事も読んでもらえると幸いです。
まとめ
さて、今回の記事はいかがでしたでしょうか。基本的にストックフォトは複数のサイトを掛け持ちで投稿するのが基本なので、最後にご紹介したAdobeStock以外にも契約されることをお勧めします。もちろん、その際には契約で著作権を取られてしまわないか、しっかりチェックするようにしてください。
記事に関する感想やご意見をお待ちしております。
それでは今回も最後までお読みいただきありがとうございました!